伝説の名ルート「槍ヶ岳北鎌尾根」②

前回の記事「槍ヶ岳北鎌尾根①」の続きです

今回は

北鎌沢出合〜北鎌平

までをお届けします

最初に断っておくと、

今回の北鎌登攀は天気に恵まれず

北鎌平まで終始雨という山行になりました

濡れやらガスやらで、写真の写りがよくない点をご了承ください。。。

また、僕個人のYAMAPも参考にしてみてください

GPXデータなどが詳しくみれます

風雨の北鎌尾根(槍ヶ岳) / みずきさんの活動データ | YAMAP / ヤマップ

北鎌沢出合〜北鎌のコル

午後から天気が崩れると聞いていたので、2時に出発

ところが最初から強めの雨

えええ、、

コルまでは、右俣を進みます

ゴーロだらけの涸れた沢登り

セオリー通り、分岐が現れたら基本右です

とはいえ、あからさまに沢から外れる獣道は間違い❌

右、右と進みます

ケルンなんかも参考に

ただし、コルの直下に来たら注意

コル直下を右に行くと難しい岩場にぶつかり詰むらしいです

ただ、左のルンゼもザレていて困難

我々は、写真中央の草つき岩場を登りました

コルは2テンを2張りほど出来そうなスペース

水も無いし狭いので、出合いに泊まるのが良さそう(ブヨも多いです)

ここで、独標付近から撤退してきた2人組と会いました

下山するにも困難な場所です

事故の話も聞かないので、無事に着いたことでしょう

コルにあるレリーフ

北鎌のコル〜独標

独標付近までは樹林帯

風も穏やかで踏み跡明瞭

ちょっと険しい登山道という感じです

いくつかのピークを越え、独標が近くなると

だんだんと岩稜歩きになってきます

風雨がモロに当たり始めます

特に困難な箇所もなく、独標手前に到着

仙丈沢側に明瞭なバンドが見えます

(写真見えにくくてごめんなさい!実際はもっとしっかり見えます!)

トラバースして行くと、有名な固定ロープ

あくまでも残置物なので過信せず

必要を感じたら、自分たちの装備を使って安全に行きましょう

1つ目の固定ロープを過ぎると、程なくして2つめの固定ロープ

ここが逆コの字

上部が崩落して、昔より簡単になったらしいです

とはいえ狭いので、ザックを引っ掛けないように四つん這いで進みました

逆コを過ぎて直ぐ、稜線に登るパーティも多いようです(独標頂上に出るらしい)

我々は少し進んだ先にあるチムニーから稜線へ復帰しました

ボロいスリングがかかっていたので目安になりましたが、いつまであるか

ちょっとイヤらしく、仲間を上から確保しました

ビレイ点が無いので腰がらみです

その後は、濡れた逆層の岩場を慎重に登り、独標の先へ出ました

独標〜北鎌平

独標から先は険しい岩稜の連続です

地図に出ないようなピークが幾つも続きます

基本的には尾根通し

迷った場合は、仙丈側を小さく巻く道を探す

がセオリーです

ピークから降りる時は、下を覗いて踏み跡を探してみると良いです

大抵巻きながら降りているはずです

独標以降で大きく巻く道は通りませんでした

1箇所、仙丈側に大きく巻いているバンドがありました

僕はそこへ誘い込まれて行きましたが、絶壁のトラバースが続くかなり悪い道でした

結局引き返して稜線を行きました

あまりにも稜線から外れる道は疑ってみてください

あまりにも大きく稜線から外れる踏み跡はやめた方が良いです

稜線を行きましょう

※写真の右前方向に伸びるバンドが、間違えて踏み込んだ踏み跡です

また、ロープを出すような場合は間違い

などと聞いたことがありますが、どうなんでしょうね

僕は、安全に進めるなら迷わずロープを出す方が良いと思います

ちなみに、我々は1箇所懸垂しました

そのほかに、程度の良い残置ロープがあり

そちらも利用させていただきました

懸垂ではなく、あくまでクライムダウンの補助的な使い方ですが

こちらが残置ロープでのクライムダウン

上の写真とは別の場所

北鎌平手前のピナクルに、沢山の残置が残っています

P15と言われる場所かと

こちらは自前のロープで懸垂下降しました

30mロープで丁度でした

必要に応じて、捨て縄の追加を

懸垂して程なく、北鎌平に到着します

テント数張可能です

4テンにちょうど良い平地があり、そこでビバークすることに

風雨に晒され、震えが止まりません

雨風凌げるテント内の暖かさに感謝します

風雨は日が変わる頃まで続きました

伝説の名ルート「槍ヶ岳北鎌尾根」③へ続く

思ったより長くなってしまったので

大槍登攀は次の記事で記載します

風雨の北鎌に耐え、北鎌平まで無事に着いた我々

バリエーションで悪天候は経験が無かったので

どうなることかと思いましたね 笑

ちなみに、北鎌で雷鳥さんに出会えました

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