北アルプス長期縦走日記④

北アルプス縦走記録の4日目になります

今回は烏帽子小屋から船窪小屋まで歩きました

人通りの少ない樹林の稜線ですが、崩落等もありなかなかハードでスリリングです

前回記事はこちらです↓↓↓↓↓↓

 

朝は0:30に起床

フリーズドライ米をお粥にして流し込み、朝食をとります

どうやら雨は降っていなく天気は上々のようなので出発します

月明かりの中荷物を撤収しテントを畳みます

ヘッドライトと月明かりのなか、南沢岳を目指します

砂礫の斜面で滑らないように慎重に登ります

ガスが出てきました

南沢岳の頂上付近は開けており、夜間とガスが相まってわかりにくいです

進んでいると足元に違和感を覚えて立ち止まります

周囲を見渡して間違ったことに気付いたので引き返す

ケルンを発見して無事正しい道に戻りました

おかしいと思ったら引き返すのがほんとに重要

続いて不動岳を目指します

基本的には樹林の中を行きます

ぬかるんでいて滑りやすいので怖い

樹林といえど、左右が切れ落ちた稜線になっているので緊張します

また、ところどころに

滑りやすい崩落斜面のトラバースがあります

落ちたら・・・

な斜面なので一歩一歩慎重に

なかなか生きた心地のしないトラバースです

不動岳の山頂付近も、なかなかの悪場です

技術的な難しさはありませんが、全体的に細く足元の良くない道が続きます

不動岳を越えたあたりで夜明けが来ました

 

日の出は落ち着きます

とはいえ、油断できない道が続きます

夜が開ける頃、天気は曇りと霧から雨に変わりました

風の少ない樹林と雨でかなり不快

そして羽虫の襲来

雨と道の険しさで、虫除けを塗る気持ちの余力がなく

刺されるがまま、悪態を吐きながらひたすら歩きます

時々開ける場所から見る景色はまるで水墨画のよう

左まぶたを刺され気持ちも沈んだ頃、船窪第2ピークに到着します

第2ピークから先は船窪頂上に至るのですが

絶えず足元が崩れるナイフリッジを通過します

船窪小屋の方が手すりをつけてくれていますが、それでも怖い

2箇所あるナイフリッジを越えると船窪のピークに

あまり眺望はありませんが、とりあえず一息つけます

羽虫に襲撃されるので長居はできませんが

ピークを越えると、いよいよ小屋が近づいてきます

本来の計画なら、船窪小屋を過ぎて針ノ木小屋まで行く予定でした

しかし、雨で靴までずぶ濡れになった体でこの先の吹きさらしを行ける気力がありません

まだ時間は早いですが、今夜は船窪小屋でお世話になることを決意しました

停滞ではありませんが、行動予定から大幅に遅れることが確定します

当初からそうなった場合は撤退すると決めていたので

翌日に山を降りることにします

とはいえ、まだ降りたくない気持ちもあるので小屋で再考しようと思いながら歩きます

そうこう考えているうちに、船窪小屋のテント場につきました

ここから小屋までは15〜20分ほど

かなりの距離があるので、テント泊をする場合は注意が必要です

テント場を過ぎてしばらく歩くと船窪小屋にたどり着けます

予約もなく急に来たのですが、小屋番さんも快く受け入れてくれてありがたい

お客さんゼロなので、むしろありがたい

と言ってくれるのが助かります

小屋はどこかヒマラヤチックな雰囲気を醸し出しています

シェルパの方が小屋で働いていたこともあるみたいです

辿ってきた稜線が一望できる大絶景の小屋です✨

9時過ぎには到着していたので、本を読んだり、窓から景色を眺めたり

通過のお客さんと談笑したりストーブに当たったり

さっきまでとは一転、とてもゆっくりした穏やかな時間が流れます

夕食もお世話になりました

メニューはビーフシチューに煮物、そしてテン場で採ったというアザミの天ぷら!

ビーフシチューとご飯はおかわりが出来ます✨

そしてどの料理も美味しい😋

しっかり煮込んだシチューや、サクサクに揚げられた天ぷら

雑穀米も大好きなので嬉しいです✨

夕食後、だんだんと暗くなってくるとランプに火が灯ります

基本的に電気は無い小屋なので、夜の採光はランタン

雰囲気作りに、場合に応じて囲炉裏も使ったりするそうですが

手間がかかりそうなのでお願いはできませんでした😅

明日は針ノ木小屋まで行って雪渓を降ります

敗退が確定しましたが、幸いなことにアクセス容易な扇沢に下るので

次回のチャレンジもしやすいと思います

優しい灯りの中、床に着きます

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